逆・鎖県?

 元お笑い芸人が知事をやっている県が、domestic animalsの疫病により甚大な被害を被っている。しかし、私の周りの多くはこのニュースを知らない。新聞、テレビ、ラジオといった大メディアが報道しないからだ。インターネットによるニュース閲覧というスタイルは、まだまだ一般的でないのだ。多くの庶民が依然として既存メディアを信頼しきっているということを、たとえばホリエモンは知らない。彼の周囲には、私のような「B層」「情弱(情報弱者)」と呼ばれるような人があまりいないのだろう。類は友を呼ぶから。
 当該県のTVニュースを見ると、本当にのっぴきならぬ状況のようで、県内と県外の温度差がおそろしく乖離している。一刻も早い政府の対応を望むが、政府はあまり動いていないそうだ。農水相は葉巻の国へ外遊に出ているとか。病気が伝染・蔓延するおそれからdomestic animalsが3万頭以上も殺処分されているという事態は、同県および近隣の畜産業者の存亡に関わる喫緊の問題だと思うが…。
 いま同県は非常に孤立した状況にあろう。日本にいながら陸の孤島に居るような。必死にSOSを出しているのに届かないもどかしさ、苛立たしさ、恐ろしさ…。トキのときは何度も報じたというのに、この違いはなんだろう。鎖国させられてしまったかのようだ。あす7日には政権与党の幹事長が同県に選挙協力を要請に訪れるらしい。さすがにこのタイミングで、県内の状況も報じられるかなあ。
 私は最初、疫病のニュースを新聞の小記事で知ったが、事態が一向に沈静化していないということは「2ちゃんねる」で知った。2ちゃんねるは「便所の落書き」と揶揄される。実際、そういう側面も大いにあり、デマや憶測がかなり多い。世論誘導を狙ったカキコミも少なくない。まことしやかな陰謀論などが過熱してしまうこともある。読んでいると、何が本当で何が嘘かわからなくなってしまう。現在急成長中のTwitterも、世の中で起こっている現実を伝播させるツールとしてはまだまだ途上段階だろう。
 もっとも、一番問題なのは、事態を知りながら現地にヘルプに行かない私のような人間なのかもしれない。たんに問題を嘆くだけで動こうとしない。その点は、阪神大震災のときにボランティアに奔走した田中康夫をエラいと思う。売名行為と言われようが、実際に動くというのは素晴らしい。
nice!(0) 

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。