文學ザッパ 其の六 [文章]

任意の5作家の本から、1センテンスだけを抜粋する、
なんとも目的がよくわからない試み。

久々となる今回は、超有名な冒頭文をピックアップする。
20世紀前半、国内小説篇。文豪の時代。


■山路を登りながら、こう考えた。
   夏目漱石『草枕』 1906年


■ある日の事でございます。
   芥川龍之介『蜘蛛の糸』 1918年


■木曽路はすべて山の中である。
   島崎藤村『夜明け前』 1929年~1935年 


■国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
   川端康成『雪国』 1937年


■永いあいだ、私は自分が生まれたときの光景を見たことがあると言い張っていた。
   三島由紀夫『仮面の告白』 1949年



さすがに有名な冒頭文はツカミが巧みですね。
これほどの大御所ともなると、コピーライター的なセンスもあるんだろな。



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