「好きになった人がタイプ」 [現象]

「鈴木さんの好きな男性のタイプは?」
「好きになった人がタイプ…かな♪」

ばかやろう。

破綻はしてるけど、言いたいことはわからんでもない。
めくじらなんか立てたらシーシェパードが来る。
あいつらヒマだから。

「私がこれまで好きになった男性には特に類型的傾向などなくて、
好きになったら、その人が属すると思しき類型を好きになるの♪」

「つまり、ゴリラが好きになればチンパンジーやオランウータンもタイプになるし、
いざアザラシに恋をした暁には、トドやオットセイもタイプになるってワケ♪」

「そんなあたしって、枠にとらわれない自由で個性的なひとなの♪」

「だからといって、あなた(質問者)を好きになる可能性があるかと言ったら、
それはオットセイと結婚する可能性くらい高いわね♪ 甘いわヨ」


気をとりなおして…


「では、鈴木さんの好物はなんですか?」
「好きになった食べ物が好物です」

「鈴木さんの夢はなんですか?」
「達成できたら、それが夢です」

「鈴木さんの寿命は何歳ですか?」
「死んだら、それが寿命です」

辻褄が合ってきてしまった。













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気休め書 [現象]

書店やコンビニへ行くと、人生指南書や自己啓発書、宗教ガイド、スピリチュアル本など
人生に迷ったヒト向けの書物や雑誌特集が最近目につく。

「すーっとラクになる」
「苦難を乗り越えて」
「アセンションが」
「捨てなさい」
「つらいときに」
「悩む力」
「パワースポット」

こういった言葉が次々に目に飛び込んでくる。
混迷の時代、悩める時代に差し掛かっているということがわかる。
資本主義経済が行き着くところまで行き、代替的なイデオロギーを見出せないでいる現況。
さまざまな行き詰まりや反動やツケが、精神性への回帰という形で現れている。

私もこうした書物の多くを読んだ。
ストンと腑に落ちる文章も多かった。
言葉はヒトを傷つけるものである一方、ヒトを救うこともできるのかもしれない。

しかし、薬と同様、こうした本にも有効期限や副作用があるように感じられる。
読んだあとしばらくは前向きになり、新たな人生の一歩を踏み出したような気分になる。
そのハレな気持ちはそう長くは続いてくれない。
生きていれば不条理に遭遇し、人間関係の煩わしさに揉まれてしまう。
そうしてケの生活へと戻り、前向きな気分も霧消していく。
不安が募り、それまでのポジティブさが幻影だったと悟る。

もちろん、そうならずに前向きに生き続ける人も少なくなかろう。
ただそういう人は、もともとの性格がポジティブであった可能性が高い。
人間の性格はなかなか変わるものではない。
書物数冊で生き方が変わるなんて生易しいものではない。
運動神経や癖などと同様、長年の訓練や習慣によって身についていくのが性格だ。

だから、数ある人生指南書のなかでも、日常の訓練や習慣を薦めているものには
優れた書物があるのかもしれない。

書物に特効薬的なものを期待しないほうがいい。











タグ:人生指南
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三日坊主 [現象]

constantにupし続けるつもりで始めたこのblogですが、
やはりというか、だんだん書く頻度が落ちてきています。

頭に思い浮かぶことは多く、書きたいこともたくさんあるのですが、
それを支えるknowledgeと文章構成力が欠落している。
そして最近はちょっと忙しくて、書く時間がありません。

あるのは言い訳だけです。

これは言い訳ではない。

Ceci n'est pas une excuse...
タグ:言い訳
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「女はキレイが勝ち」なワケ [現象]

少女と老婆.jpgしばじゅん.jpg

 『結局、女はキレイが勝ち』という本を書いたヒトがいる。
 売れっ子のコメンテイターだか評論家だかナニカだろう。世情の混迷期によく出てくる自己啓発屋かな? 中谷彰宏のレディース版みたいな。私は(首相と違って)勉強不足な人間なので、彼女の素性はよく知らんけど、とにかくTVや雑誌でよく見かける。
 3年くらい前だろうか。私はこのヒトの顔(Visage)を初めてTVで見たとき、とてもびっくりした記憶がある。「すわっ、こんな○○○な顔の人がTVに出ていいの??」という驚きです。ついでに、「この顔、誰かに似てるな~」と思った。しばらくして分かった。有名なだまし絵の「少女と老婆」である。どちらの顔に似ているかは言わないです。言いたい事も言えないこんな世の中じゃ。
 私は『結局、女はキレイが勝ち』という本を読んでいない。だから、著者が自らのVisageをbeauと思っているのかどうかは分からぬ。ただ、こういうタイトルの書籍を刊行するということは、おそらくはbeau visageだと思っている公算が大きい。そうだとすると、このヒトがもてはやされるのも合点がゆく。
 「少女と老婆」というだまし絵。自らを少女であると信じることができれば、少女になる。イワシの頭も信心からである。その信心の深さは人の心を打つ。勇気を与えることができる。勇気をいただきました。元気をもらいました。元気があれば何でもできる。そして結局、勝利するのである。何に?


※イラスト右は「しばじゅん」さんという方のブログから転載させていただきました。山藤章二さんより巧いかも。

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「プラトー現象」をもっと早く知っていれば… [現象]

 カクテルパーティ現象、マスキング効果、ストックホルム症候群、リマ症候群…
心理学や精神医学の領域にはいろいろな現象やシンドロームがあって、興味深い。
その中で、プラトー現象 (plateau phenomenon)というのが面白いと思った。

 たとえばピアノを習い始めた生徒。最初のうちは練習しただけどんどん上達する。楽しいからさらに練習する。しかし、ある段階に達するとスランプのような状態に陥り、いくら頑張ってもその効果が表れない。この停滞期のことを、「平原(Plateau)」に譬えてプラトー現象と呼んでいるのだそうだ。

 プラトー現象が続くと、たいていの人はウンザリして練習をやめてしまうが、ここでめげずに頑張り続けると、平原状態を脱してさらなる飛躍が期待できるのだという。
 プラトーは「眼に見えないバケツにコップで水を注いでいるような状態」であって、頑張っている本人には徒労感しかない。でも、眼に見えないバケツは徐々に水位を増し、ついに満タンになってドバッと水が溢れる。そこでようやく努力が報われるのである。

 自分の人生をふり返ると、勉強やスポーツ、筋トレ、楽器、ダイエットなど、すべて途中で挫折している。どれもプラトー状態に耐え切れなくなって「あきまへん!」と投げ出したのだろう、今思うと。
 私だけでなく、多くの人がそうなのではないだろうか。世の中に自称・器用貧乏が多いのはそのためだったりして。雌伏期を脱した後の〈雄飛〉を味わったことのある人は、その経験からあらゆることに努力ができるのだろう。器用貧乏も多いが、何をやっても一流という人もたくさんいるのだ。
 せめて器用貧乏になりたかったよ。
タグ:プラトー
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